しばらく前だけど,SAOの劇場版を見てきた.
話は面白かったけど,それ以上になんかいろいろ思うところがある気がして,なんとなく寂しさを覚えた.
以下,ネタバレが混ざっている危険性があります.
新しいものに馴染めない感じ
最近は安価なHMDが出たりして,VRが話題なんですかね. 一時期ほど名前を聞かなくなりましたが,今回の話はARでゲームをする話がメインでした.
ただ,主人公が「やっぱり俺はフルダイブのほうが」って言っていて,全然ARのゲームではキリトが無双してない. この,なんか置いて行かれてる感,すごくよくわかる.
MMORPG世代として
去年のポケモンGOみたい
やはりMMORPG世代として,すごく共感するのは上記のような感覚と,寂しさとか虚しさです.
俺がSAOに共感するのは,決して主人公が無双しているのが気持ちいいからでも,初期のSAOらしくやっぱりソードアート・オンラインをやっているところが見たいわけでもない(SAO事件のストーリーは一番出来はいいとは思っているけど).
そうではなくて,SAOというネットゲームが,昔のMMORPGにそっくりだからすごく共感する.
今回のように,みんながARにはまっていて……というのは,なんか去年の夏頃のポケモンGOを思い出す. ふだんゲームをやらないような人までゲームをしてて,街中に出歩いていってポケモン取って…….
という世間に,まったくついていけないというか……そこまで熱中できない感じ.
いや,やっぱり家に帰ってROしたほうが楽しい気がするんだもん.
寂しさと虚しさ
ただ,同時にこの話を見ていて,悲しさとか虚しさを感じるのは,結局SAOみたいな理想的に続いていくゲームがなくなっていることに気づいているからだと思う. どれだけ俺らが懐かしがっても,もうROが以前のように流行ることはないだろうし,人口は減る一方だ.
ROというゲームの縮小は,現実問題MMORPGが流行らなくなっているという悲しさを反映している. もう俺は,ROで「これがほしい」とか「転生したい」とかそういった夢を抱けない. 衰退していく世界を見ていると,もう完全虚構の世界に夢を抱けなくなってきている. そして,もうあの世界の発展がないことも,人が帰ってこないこともわかっている,
そんな状態で,SAOのアニメを見ていると,理想的に流行っていて,自分の居場所が確実にあるSAOというゲームが存続していて,そいういうMMORPGがあることがひたすらに羨ましい. そしてその世界に熱中していられるのも羨ましい.
と同時に,現実にはそんなゲームが結局のところ残らなず,どんどん衰退していることが虚しい.
あいつらはまだまだ虚構の世界に夢を抱けてていいいなー,とつくづく思う. そういう夢を,昔は俺も抱けていた気がして,なんだかとても寂しくて,懐かしいかったよ.
元東工大生として
あの,あんなに私利私欲で悪いことするやつらばっかりじゃないと思うし,あんまりいじめないで…….