Twtterの思い出話をする.これは何ら建設的な話題が出てこない,ただ昔の懐かしむだけのポエムである.
Twitterの価値観
Twitterで当初botを作っていたときは,まだUserStreamが存在しなかった. その後UserStreamが公開され,いろんなところでUserStreamを推すようになった.
REST APIの制限は更新のたびに引き上げられていくので,Twitter関連のアプリを開発する人は必ずと行っていいほどUserStreamのお世話になった.
これはある意味,Twitterの価値観を全面に押し出している機能だった.
Twitterはもともと,140字制限+時系列順に並ぶタイムラインで,以前は古いツイートも3000件程度までしか遡れなかった.だからtwilogなんてものがあったのだが.
これは,極力フロー情報に注目していて,Twitterにおいて情報というものは流れていくものが全てであるように見えた. 重要な情報は,ピンどめされるのではなくRTされて何回もタイムラインに現れる.
古いツイートが遡れない件や,タイムラインが時系列順なのは,その思想を全面に押し出していた. だから,そのときのTwitterは使い方が簡単だった.
価値観にそぐわない機能がそもそも存在せず,全ては「フロー情報を循環させる」ためのサービスであり,そういう新しい価値観を提示しているように見えた. だから価値観があっている人には居心地がよく,頻繁にツイートした.自分もフロー情報を循環させ続けた.
我々開発者も,その価値観に沿って独自機能を提供するクライアントを出したりしており,それによって同じ価値観のユーザを多く集めていた.
価値観を失った
最近のTwitterを見ていると,(APIの改悪とか以前に)サービスの価値を見失っているように見える.
以前のように,Twitterは新しい価値観を提示するようなサービスではなくなった. 価値観に沿った機能だけを提供し,迷いなくその価値観を享受できるようなサービスではなくなった.
Webのタイムラインは時系列順ではなくなったし,最近のハイライトとかでてくるし,広告がたくさん入り込むようになった.
こうして見ると,これは何をするサービスなのか本当にわからなくなった.
10年前(Twitterが登場した頃)にこんなサービスを見たら,果たしてみんなつぶやいたんだろうか.
対応方法がひどい
上記のようなサービス自体の改悪があるにもかかわらず,対応方法がかなりずさんだと感じている.
実はタイムラインの時系列順は設定で変更可能である. ただ,この対応方法は本当にひどくて,
- Twitterお得意の一部ユーザにのみ公開
- 反応がいいので全体を置き換え
- ひっそり設定に項目追加
しておきながら,「時系列順で使っているユーザはごく一部のみ」と言い張ったりする. そりゃそんなリリースの仕方をしたら気づくわけ無いでしょうに.
せめてタイムラインの近くに案内があっても良かったのに.勝手に変えておいて「設定で変えられるのに」というのはあんまりだと思う.
さようなら
もちろん開発者として,今回のUserStream廃止を乗り越えるのは無理だと判断している.これ以上Twitterに付き合う気はおきない.
ただそれ以上に,もうこれ以上サービスとしてのTwitterにも付き合えなくなったと感じている.
ここ半年くらい,Twitterの利用頻度をかつてないくらい下げてきたけど,いよいよ本格的に終わりにしようかと思っている. 俺の作っていたTwitterクライアントも無事すべて終了させたし. TweetbotもUserStream更新されなくなることだし.
最初の印象がかなりよかったので,悪くなる一方だったけど,昔のTwitterは楽しかったよ.ツイートのAPI制限に引っかかるくらいに連投してサブ垢作ったりもしたね.
最後の仕上げに,クライアントのアンインストールと,連携アプリをほぼ全て引き剥がした.
じゃぁな,Twitter