たいていのママチャリにはデフォルトで鍵がついている.
そしてたいていはピンタンブラー錠である.
自転車の鍵は,基本的に走っている間は開けていて,止めているときに閉めておく必要がある.
そのためか,自転車の鍵は,錠前を閉めないと抜けない方式になっているものが多い.
つまり,鍵を開けているとき,走っているときなどは鍵が鍵穴に刺しっぱなしになる.
これは,「自転車に乗るときのみ鍵を開けて,そのほかの時は常に鍵を閉める」という前提条件があるときのみ,正常に鍵の役割を果たしている.
どういうことかというと,「自転車は止めたけれど,鍵をかけない」という状態が想定されていないのである.
たとえば,ちょっと古い自転車で,寒い日々が続く中毎日乗っていたりすると,鍵の部分もさびてきて,かなり金属部分の滑りが悪くなったりする.
そうすると,鍵を閉めるのにも一苦労,開けるのにも一苦労になってきて,「そろそろ番号式の鍵に変えようか」と思う頃合いを考えてほしい.
番号式の鍵を導入するのはいいのだが,デフォルトでついている鍵はどうすればいいのか.
「使わない」という選択肢を選んだ場合,走るためにはデフォルトの鍵は開いている必要があり,つまり鍵が鍵穴に刺しっぱなしになっている必要がある.
そして,「使わない」のだから,自転車から離れるときも(番号式の鍵をしたとしても),デフォルトの鍵は開けっ放しで,鍵も刺しっぱなしとなる.
これってセキュリティ上かなり問題がある.
もちろん自転車を盗まれることは考えにくいが,鍵を盗まれることは十分考えられる.
鍵をかけるような場所で,「誰でも閉めることができる鍵」をつけたままにしておくのは大問題だ.
ということは,デフォルトでついている自転車の鍵というのは,使わない場合は「使えなくする」必要がある.
さて,どうしたものか.
こんなものならいっそのことつけずに販売してほしいものだ.