出版関係の会社でバイトをしています.
まぁちっちゃい会社ですし,知り合いがいるのでちょろっと入り込んでやらせてもらっているだけなんですけどね.
お仕事として大したことはしていません.
なにしろ俺,理系ですから.
PCカタカタする必要があるのって,やっぱり出版関係だとそんなに無くて,あんまり呼ばれないんですけど.
でも,本だけはいっぱい置いてあります.
もちろん基本的には仕事で使うものが置いてあるので,勝手に持って行っちゃいけないんですけど,寄贈で送られてくる本だけは別の本棚に入れてあって,勝手に持って行っていいんです.
そんなに興味をそそられる本はなかったりするんですけどね!!
そこで,『コミュニケーションは、要らない』という押井守の本を見つけたのでもらってきました.
新書なのですぐ読めちゃったんですけど,なかなか面白かったです.
押井守の映画は大好きで読みますけど,こういう本を書いていたとは…….初めて読みましたが,途中はどうあれ最終的にたどり着くところは,かなりまともなんですね.
俺は『スカイ・クロラ』という映画はそれなりに好きな部類に入る映画ですけど,別にあれは押井守が戦争を描きたくて作った映画だとは思っていなかった.
だから,こんなにまじめに戦争の話をされるとは思っていなかったし,実は戦争を描きたかったんじゃないかと,疑ってみることにしよう.
でも,ここで書かれている戦争のことに関しては,素直に賛同はできないし,(これは俺にも戦後の教育が見事に行き届いている証拠であるしブレーカーが備わっているということなのだろうけど)さぁ戦争をしよう,という話にはどうしても持っていきたくない.
帯に書いてある「つぶやけばつぶやくほど、人はバカになる。」は,それなりに目を引くキーワードではあるけれど,それは俺が重度のネット民族だからだろう.
実際は,そこまで露骨に馬鹿になるとまでは書いてない.
確かにインターネットによってコミュニケーションができているという幻想は否定されているけれど.
以前,「ああ,こんなことはとっくに2ちゃんで議論済み」と言われて,なんだかすごくイライラした覚えがある.
「お前はまとめサイトでそれを見て,上澄みだけすすっただけじゃないか」と言いたくなるんだけど,気持ち的にはこういう気持ちなんだろう.
気持ちはよくわかるのだけれど,俺たちtwitterを始めたときにこういうことをいろんな人から言われすぎていて,なんだか真面目に聞き入れられない.
本の中で,過程はかなり面白かったからサクサク読めてしまったのだけれど,結論部分に来ると「100万回言われた」気がしてしまう.
「お前は本を読まないから……」
「twitterやってると……」
幸い,ゲームには全然熱中しなかったので「ゲームばっかりやってると……」とは言われませんでしたが(PCばっかり見ていたので眼だけは確実に悪くなりましたけどね).
それでもこんな本の話をこんなことろでしてしまうのも,やっぱりバカになる方向なんだろうか.