俺は、クラシックとジャズが好きで、なんともジャンル指定が難しいところではあるんですが、インストがとても好きなんですね。
そんな中に、かなり昔から好きだったPE'Zというバンドがあります。
http://www.worldapart.co.jp/pez/
そうですね、そんなにメジャーじゃないと思いますよ。
でもちゃんとレコード会社には所属しているし、プロですよ。
面白いことに、ここ最近新作のアルバムは発売前に公式ページで無料ダウンロードできるようにしています。
期間はだいたい2か月くらい。
無料配信が終わった次の月くらいに、そのアルバムをもとに行ったライブの音源をまるまるつけて販売します。
今年の春で、この合法無料DLアルバムは2作目になりました。
レコード会社的にはどうなっているのかまったくわかりません。
ただ、きっともうCD売れないんですよね。
アルバムを作って、それを売ってその曲で構成されたライブをやっても、それでも新しいアルバムが売れないんだと思います。
無料DLなので客にとってはうれしいことずくめです。
もちろん、CDを買う必要がないことはあるんですが、それ以上にライブに来る客層が増えます。
普通、新しいアルバム発売後のライブというのは、その曲をメインにしています。
だから当然、ライブに行くにはアルバムの曲をさらっておく方が楽しめるし、たいていの参加者がそうしている。
それは、物凄くPE'Zが好きで、PE'ZならなんでもOK!という人たちはそれでまったく問題ない。
でも、俺のように「最近のPE'Zはそんなになんでも追いかけられない」というような人間にとって、ライブは行きたいものなんだけど、新曲はカネを払って聞くにはリスキーなものだ。
そもそもジャズのようなジャンルに分類されるアーティストは(PE'Zが厳密にジャズなのかは疑問だけれど)、ライブに行くのが本当のところ一番楽しい。
アルバムとしてきっちりレコーディングされている曲は、知っている曲として覚えておくだけで、ライブに行かないとアドリブの楽しさも何もない。
だから、そういう人間にとって新曲が全部無料でダウンロードできるというのは、単純にライブに行くときのハードルを下げる。
あと、これは自分でtwitterやってて思ったんだけど、話題を広めやすい。
よく一緒にライブに行く友達がいるんだけど、そういう友達を誘いやすい。
「こんなアルバムだしたよ?ライブ一緒に行く?」と。
もちろん、俺も、俺の友達も全員が「PE'ZならなんでもOKで金はいくらでも出す」ならいいんだ。
でもそんなわけないじゃない。俺より好きなやつももちろんいるけど、俺ほど好きでもない奴もいる。
そういうやつでも、ライブには行きたかったりするんだ。
そういう人を誘うときに、「こんなアルバム出したよ?」の紹介からライブへの誘い込みが非常にやりやすい。
実際に、去年無料ダウンロードを始めてから、ライブに来る客層が増えたといわれている。
ライブにいくからこそ、こういうのが聞けるというのだから、そりゃ行きますよ。