実は難しいラインで、王道というものはないという考えが正しいのかもしれない

今日から劇場版銀魂の公開ですね

まぁ、俺は見に行かないけど

そんなわけで今日は映画の話です

近年アニメ映画というのはアニメの中でも新しいステージに移ってきて

ご存知のとおり、2004年以降、テレビアニメは減少傾向なのですが、それに対して

単館上映を含め、アニメ映画の数は増加傾向にあります

特に単館上映のアニメ映画は非常に増えてきている

ただこの分野において面白いのは

劇場の数が多い作品が必ずしも売り上げがいいか、というと、そういうわけではないらしい

最早宗教といえる

ある意味伝説に近い「空の境界

劇場版は全7章として公開され、1章ごとに監督など少しずつスタッフが変わっている

そしてこの作品は当初、テアトル新宿のレイトショーのみで公開という謙虚さ

にもかかわらず

興行は3億を越えている

凄いのは映画を見に来た人数ではない

確かに25万人以上が来場しているらしいが、そこが凄いのではなく

いわゆる物販みたいなものだが

映画館に行くとグッヅとか売ってるじゃないですか

そこの部分の収入が凄い

一人当たり平均で、映画料金と同等か、それ以上の収入になっていたらしい

つまりですね

空の境界を見に来たお客さんが

たとえば1500円払ってみるじゃないですか

そうしたらみんな1500円以上の買い物をして帰って行くんですよ

それが平均っていうのが異常

基本的にアニメというのは制作費をアニメ作品の放映・上映だけで回収することはほぼ不可能です

テレビアニメの場合、スポンサーからお金は入りますが

CM代だけで作っていけるほどぬるいもんじゃない

また、映画も同じく

映画の料金、一人1500円とかの収入から、上映している劇場に払う金差っぴいて

残りで作っていけるほどぬるくはない

そのため現在のアニメ業界というのはDVDとか、まぁグッズ含め、そういうものを売って制作費を回収するしかないのです

ぶっちゃけ

さよなら絶望放送含め、その他アニラジの公開録音とは

大体そんなもんです

公録のチケット代は、公録のセッティング費、会場代その他ギャラなどでいっぱいいっぱいです

そのための物販なのです

そうやらないとアニメ3期とか作れないんです!!

そのため、実はアニメにとっては視聴率と同時に

アニメが終わった後に発売されるDVDの売り上げというのは非常に重要です

空の境界では7章あわせて63万本越え

1本当たりに直せば9万本ですから

ガンダムとかルルーシュとか、その辺の人気作品越えなんですね

つまり、この辺が宗教的なんですね

宣伝はそれほどしてない

それどころかテレビではかけらも宣伝されなかった

原作は存在するが同人誌、一般に流れてはいない

知ってる人は知ってるが、知らない人は知る機会がほぼない

単館上映、それもレイトショーレベルの

にもかかわらずその辺の人気アニメよりも売れる

プロデューサの戦略的なものがかなり成功した

というのもあるんですが

現在の映画というのはこういう方向にあると思うんですね

今までのように2時間とかいう決まった長さをもつものではなく

また、上映館の数が多くない

問題はつかむ客層です

アニメ映画というのは、もちろんジブリ細田守エヴァのように

大規模に上映館を増やし

多くのお客さんに見てもらうというのも、すごくいいことだと思います

ただ、そのような形態を取らないアニメでも

実は凄く面白いものというはちゃんとあって

そういうものを上手く押し出せば、ちゃんと収入を上げて映画を作ることができるんですね

前者のような攻め方を正攻法というなら

後者は裏道かもしれません

確かに大成功というのかはわからないんですが

そこでしかできないような

凄く面白いものって、ちゃんとできると思うんですね

元来、アニメ

というかオタク文化全般に言えることですが

外部から見ればそれは文化としてたいそうなものでしょうが

元々は趣味なんです

ぶっちゃけ

こんなのは自主制作の延長でできあがった同人活動でしかないんです

そいういうのが土台だと思っています

だからそういうものこそが、この文化での王道なんじゃないんでしょうか?

金のあるやつとか、本当に天才なやつらだけが好きなことできるんじゃなくて

俺ら凡人も、上手くすれば好きなことでやっていけるんじゃないのかな

ただ、今回の話と

アニメが商業的にやっていけるようになってほしいというのは

まったく別の話です

もちろんそういう流れになる可能性もあるんだけど

上手くやればやっていけるけど

基本的に自主制作みたいな・・・という作品が出てくることに関しては

全然歓迎したいんですよ

そういうのとは上手く住み分けられるようにしてほしい