絶望風味

これは

小学校に入ったばかりのある少年が

親戚のおばちゃんの家に行ったときの話である

 

 

 

 

 


少年の両親は共働きで
学校が終わった後家に帰っても誰もいなかった


友達と遊ぶこともあったが
まだ入りたての小学校だったので
まだそんなに仲の良い友達も出来ていなかった

 

 


家にいてもヒマなので

 

 

近くにあった親戚のおばちゃんの家に遊びに行ってみた

 

 

 

 

 

 

 


おばちゃんの家は化粧品屋を営んでおり

 

 

 

 

少年が遊びに行ったときも見事におばちゃんは店番をしていた

 


だから遊びの相手をしてもらえなかった少年は

一緒に店番をしていた

 

 

 

流石に小学校に入ったばかりの少年には化粧品のことはわからなかった

 

 

 

 

 


そんなとき

 

 

 

 


一人の綺麗な若い女性が入ってきた

 

 

 

みたところ20代

 

 

 


その女性は1000円の化粧品を買っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

少年はまたしてもヒマだったので

おばちゃんの家に行った

 


やはりおばちゃんは店番をしていた

 

 

 


少年も一緒に店に出ていると

 

 

 

 

一人のおばちゃんが入ってきた

 

 

少年でもわかるくらいにそのおばちゃんは厚化粧であり
身につけているものも高価そうなものだった

 

 

そしてそのおばちゃんは

10000円の化粧品を買っていった

 

 

 

 

 

 

 

その後も

少年が店にいくと

 


あの時と同じ若い女性と

 

あの時と同じ派手なおばちゃんが来て

 

 

 

毎回若い女性は1000円の化粧品

 

おばちゃんは10000円の化粧品を買っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少年は親戚のおばちゃんに聴いた

 

 

「なんで安い方の化粧品を買っていった人の方が綺麗なの?」

 

 

 

 

 

 

 

おばちゃんは少し悩んでいた

 

 

 

 

 

悩んだ後に
おばちゃんが何か答えた

 

 

確か
世の中はそういうものとか

そんなこともあるとか

 


少年には大分早いようなことを言われた気がしたが

 


少年はなんと答えていたのか正確に覚えてない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからも少年はたまにその化粧品屋に行き

 

 

いつも若い女性と

派手なおばちゃんが買っていく化粧品を眺めていた