読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゲーム脳というのは面白い

絶望先生が終わってしまう!

と思って毎週生協でマガジン読んでます。

本当に終わりそうだよ……。

ラジオも終わって9か月、漫画もそろそろ終わる。

いよいよもって、人生の糧だった絶望がすべて終わっていくんですね。

さて、

ゲーム脳というやつがある。

これは『ゲーム脳の恐怖』という本で有名になった?といわれる造語だった。

この本の中ではゲームをやっているとβ波が低くなって云々……、つまりテレビゲームにばっかり熱中していると脳がとてもよろしくない状態になるよ、みたいな話である。

その話自体はそんなに信憑性がないし、そもそもWikipediaにすらニセ科学と書かれているから別にいい。

でも「ゲーム脳」という言葉自体は面白くて、割かしみんな直観的に理解しているのではないか。

ちなみに、厳密には脳の変化を言い表すもので、「現実と仮想の区別がつかない」という意味ではないのだが、まぁゲームをたっぷりやっている人の脳であることに変わりはない。

これが結構面白いと思っていて、ゲーム脳という状態自体はどうでもいいのだけれど、ゲームをたっぷりやっている人って、労働に慣れているな、と思うんです。

ゲームというやつは基本的にルールが存在する。

何でもできるわけではなく、禁止事項もあれば、そもそもできないことが盛りだくさんになっている。

でももっとすごいことに、やらなきゃいけないことも大部分決まっている。

そして、目標の達成度によって他人と競い合うという構造を取っていたり、または単純に他人を打ち負かしたりする。

中にはそれこそ自己の満足度だけをひたすらあげるような、どうぶつの森の草むしりみたいなものもあるんだけれど。

ここで、ゲーム脳だ。

脳のβ波の話はいいとして、ゲームを大量にやる人たちは、こういうシステムに慣れている。

そして、いかにして最短ルートで目標を達成するか、いかにしてすべての項目をクリアするか、ということに関して長けている。

これって、すごく労働に慣れ親しんでいるのだと思います。

確かに、実際のゲームで会社に行って営業したり、プログラム書いたり、取引先に謝りにいくようなゲームはなくて、戦地に乗り込んで戦ったり、諜報活動をしたり、ゾンビを倒したり、謎のダンジョンを攻略したり、お姫様を助けたりするのがメインですよ。

でも、目標があって、他人との競い合いがあって、じゃぁ今日は何をしようかというのを毎日繰り返しているのは、かなり労働に近い。

そもそも、オフラインにしろオンラインにしろRPGというのは、金という概念が導入されていて、それは狩りに行くことや勝利報酬という形で得ることが多い。

そしてゲーム内通貨がないと、買い物もできなければ、移動もできなかったり、食料がなかったり、医療機関にかかれなかったりする。

だから通貨を稼ぐだめに狩りに行ったり、戦ったりして、「労働」しなければならない。

また単純作業に対しても、ある程度以上の耐性がつく。

単純作業を、如何に楽しみながら効率的にクリアするかという耐性が、つきやすい。

そして、さらにこれを労働実感させるもの、それがネットゲームだ。

ネトゲ廃人は遊んでいるのではない、彼らは労働をしている。

今やソーシャルゲームに追い抜かれ忘れ去られているかもしれないが、一昔前まではよく社会問題としてニュースなんかにもたまに出てきて騒がれたインターネットゲーム。

この世界の中では、基本的ニートになることが可能である。

普通のオフラインゲームの場合はこれがかなり難しい。

アクションゲームであれば、歩かないことは可能であっても、それは動作をすべて止めれば敵に出くわさない、というだけの話で、動き出せば嫌でも敵が襲ってきて殺される。

RPGであってもオフラインならば、町で座っていても話が聞けるのはNPCだけである。

非常につまらなく、そもそもそんなことをする人はいない。

だけれど、インターネットゲームというのは一味違う。

街にはNPCもいるのだが、ほかの人がいる。

ましてや、ゲーム内でゲームができるシステムが実装されていたりする。

そうすると、あろうことかインターネットゲーム内で座ってひたすらゲームしていたり、会話している、ということが可能になる。

そして、そうやって一日中話したりゲームしてるだけの人が、なんか結構いたりする。

この人たちはゲーム内ニートである。

だからこそ、そういう世界の中で「狩りに行く」とか「クエストをやりに行く」というのは、朝出勤していくお父さんに非常に近い。

またネットゲームには大抵ギルドやクランというものがある。

分かりやすくいえば、ネットゲーム内でのコミュニティの一つだ。

つまりは集団であり、会社組織のようなものだ。

ただし、通常は集まって組織するだけで、ギルドというものは成立し、特に誰かの支援を受けたり利益を上げたりする必要はない。

仲良し家族であってもなんの問題もない。

しかし、これがGvG(ギルド同士の攻城戦)ともなると非常に会社に近い(やっていることはただの戦闘なので、職業的には軍隊に近いはずなんだけどなぁ)。

まず、ギルドに参加できるのは戦闘力のしっかりした高レベル者、いわゆる確実に成果を出せる大人たちだけが所属する。

そして、ほかのギルドと城をめぐって争いをやる。

小さいところで20人くらい、大きくなると100人を超えるギルドも存在する。

GvGの目的は戦いに勝つことである。

そうすることで、利益が少しだけ得られる仕組みになっている。

だけど戦闘というのはタダでできるわけではない。

そう、資源が必要となる。

回復薬だったり毒瓶だったり……そういう資源は、個人調達の場合もあるのだけれど、ある程度組織立ってくるとギルド狩りというものがある。

戦闘のためにメンバーみんなで狩りに行きましょう、そして得たものは戦闘資金に充てましょう、という狩りだ。

また、上納という仕組みもあったりして、これはギルド組織そのもののレベルを上げるために自分の経験値を支払う。

社員が自社の株を買うみたいなものですね。

そうやってつくりあげたギルドには、ちゃんとマスターがいて、その人の指示により職バランス、配置などが決まり各人が守ったり責めたり、指令を受けて動くことによってGvGというのは成り立っている。

また、強いギルドというのは常にサーバー全体にアナウンスが流れるので、有名になる。

そうすると、「我こそは」という人がギルドに入ろうとしてくる(GvGというのは、まず個人で勝てるような場所ではない)。

その場合は、簡単なモノであっても面接が行われたりする。

「はい、ではリアル世界の会社を辞めてきてください」等は有名な面接の文句である。

現実社会の圧迫面接なんて目じゃないね!

そのくらい本気でやってもらわないとダメだよ、っていうギルドやクランは、実際に存在する。

そう考えると、非常に「労働体験」に近い。

というか数あるギルドの中から自分が入りたいギルドを選んで、そこでGvGをやるっていうのは、もう完全に就職に近い。

これを無所属で支援だけやります、というと時給が支払われたりする。つまりアルバイトに近い。

だから、ゲーム脳かどうかはわからないけれど、ゲームを長時間やっているやつというのは、労働にかなり慣れている。

自分で仕事をやりにいく、という行動それ自体はかなり長時間経験していることで、仕事の内容や報酬に対して不満があったとしても、基本的には非常にスペックの高い労働者である気がする。

と、俺の友人で、ゲーム大好きネトゲ大好き仕事嫌々言っている友人を見ながら、思った。

ちなみに、決して肯定するわけではないんだけれど、インターネットゲーム関係でRMTが取りざたされたときに、「なるほどな」と思ってしまった。

確かにゲーム内でのものを生産して、その中で得られる報酬なので、現実世界に対して生産性を上げていたりするわけでもないし、ましてやNPC売りで得たお金というのは完全に何も生み出していないのだけれど。

ここまで働いているなら、それは考え付く報酬の受け取り方だよなぁ、と変に関心してしまった。

一応法律的には合法で、ゲームの規約としては違反になっているんだけどね。