【トップをねらえ!】これは本当に良いアニメ

みなさんさようなら.

テスト終わったー!!

レポート出したら夏休みだ!

さて,今日は昨日引き延ばした「トップをねらえ!」の話です.

予想通り,めちゃくちゃ面白かったんですよね.

俺が今まで敬遠していたロボットもので,それもかなり熱血な感じなのですが,それでも面白かったんです.

監督:庵野秀明

企画:鵜之沢伸,仙田勇,岡田斗司夫

原作・脚本:岡田斗司夫

キャラクター原案:美樹本晴彦

絵コンテ・設定:庵野秀明樋口真嗣

音楽:田中公平

アニメーション制作:GAINAX

今見ると有名人ばかりですね.

これについて,今まで敬遠していた理由を少し話しましょう.

まず,これは結構古いアニメです.

80年代後半のアニメで,それもロボットもの.

これがあまり俺の得意分野ではない.

基本的に90年代以降のアニメはかなり好きなんですが,80年代ともなると絵柄的に好きなものが減ってくる.

というのも,90年代,特に後半のアニメというのはアニメが流行り始めたころで,深夜のアニメ枠というのが生まれ始めた頃なので,大体どれもそれなりの見てくれを保っているんです.

ところがこの80年代というのは,相当もともと絵が上手いもの以外は,それほど綺麗ではない.

というか,見たときに「あ,古いアニメっぽい」という絵がまだまだ生きている時代なのです.

そういう部分に,少し引け目を感じていた.

そして,名前の通り,「トップガン」と「エースをねらえ」を足して2で割ったようなアニメなんです.

これはもう10代後半にアニメをがっつり食べてきた方々にはよくわかると思うんですが,恥ずかしいんですよ.

王道きっちり!それを多分,俺が一人で人前でやったら絶対恥ずかしい,みたいなことをどんどんやってくるんですね.

これが小学生くらいだと,そういうのに何の引け目もなく一緒になってやるんです.

10代のうちは,なかなかこういうものには手をだしにくいし,人にいいにくい.

どちらかというと,ちょっと暗めで,なんか小難しいことを言いたげなようなものを無理やり好きになっていたりする.

でも,逆に20代になると,安心します.

開き直って,「ああ,アニメってこういうのだよな,みんなこういうの好きだもんな」と思えてくる.

これは制作側の意図らしいのですが,タイトルやジャケットなど,こういう恥ずかしさが溢れているのは,「そういうハードルを越えてこい」ということらしい.

本当にアニメが好きなヤツならこのくらい越えられる.

そして,本当にアニメが好きな人だけが,このアニメを知っている,みたいなことを望んでいた.

自分たちだけが知っていて,その中で盛り上がっているという,まさにオタク達の盛り上がりに一般人が引け目を感じる瞬間,そういうものを作り出しているアニメです.

最後にロボットです.

そもそも,ロボットアニメというものだけは,あまり見て育たなかったので,ロボットアニメの楽しみ方とか,面白さがわかっていなかった.

実際に1話を見ていると,まぁ恥ずかしいです.

これはエースをねらえをみている気分になる.

ちょっと古いスポ根みたいなものが全面に押出されていて,恥ずかしいです.

ところが,これが2話を見るとそこでがらんと話が変わる.

物語のシリアスな部分に一気に触れてきて,いわゆる真面目パートがはじまる.

いや,これ以降真面目パートばかりである.

そして最終回まで見ると,なんと感動して涙が出てくるという素晴らしい作品である.

宇宙空間で出てくるロボットが出てくる.

これについて,かなり詳しい設定を考えてある.

まず,エーテルが存在するという設定から始まっている.

それがフィクションの部分だが,残りの設定がかなり綿密.

物語の冒頭に科学講座なるものが入っているものがあって.

ここでそういう難しいことの説明をしている.

太陽系にフィクションで,適当な惑星が追加されているのだが,そういった惑星の起動半径やら離心率,重力までも設定されている.

また,ウラシマ効果をしっかり描いている.

遠く離れた宇宙へ移動するとき,光速に近い速度で移動するわけだが,そうすると時間の流れが遅くなるというやつだ.

詳しく知りたい人は特殊相対性理論を勉強してください.

この部分は物語中でかなり上手く描かれていて,地球上で生活していた人目線で見えるときの懐かしさと,宇宙で戦っている人から見たときの平常さが上手く出ている.

そしてそれが,最終的に主人公たちの葛藤の部分になっていく.

そういう設定を物語の感動する部分にしているあたりが上手いですね.

ロボットアニメでありがちな,勝てそうにない強さの敵に打ち勝つだけでは,とてもOVA6話の話だけで感動することはできないんですよ.

だから,敵に勝てるとか負けるとか,そういうところじゃなく,時間の流れの違いによって感動させる部分を作っているんですね.

最終話についてはいろいろとある.

まずは見た目のインパクトとして,唯一のモノクロであるということ.

6話全体としてはこれでバランスは取れるんだけど,はやり戦闘シーン等は物足りない感を感じる.

と思ってしまうのは,俺が現代的な,彩色を手作業ですべて行わなくても済むアニメに慣れすぎているんだろうか.

それと止め絵の効果についても,物足りない感を感じる.

話の盛り上がりとして,やはりガンバスターが出てこない部分の戦闘で盛り上げる必要はない.

ないのだが,味方側が多くを失うところの描写が少な目なのが惜しい.

バランスが取れているといったのは,シリーズ全体通して言えることなのだが,

ストーリーの盛り上がる点と,演出として盛り上げている点,そして音楽が盛り上がる点がすべて一致しているのだ.

だから,見ていて流れが止まっていると感じる部分が一つもない.

こういうアニメはとても見やすい.

という感じで,とてもいいアニメでした.

俺は,本当にアニメが好きな人間なので,ハードルを越えて,この内側に入ってきてしまいましたが,後悔することなど何一つないような,素晴らしいアニメです.